股関節単純正面X線像の基本線・補助線について
股関節単純正面X線像の基本線・補助線についてです。
紹介はしますが、何線がどういうものかまでは詳しく出題されないと思うので、名前と実際の線を把握しとくくらいでいいと思います。
①calve線
画像のAの線です。腸骨外縁のなす曲線と大腿骨頸部外縁をなす曲線です。脱臼するとこの線が乱れます。
②shenton線
画像のBの線です。閉鎖項の上縁を上外側に延長し、大腿骨頸部内縁に一致する線です。この線も脱臼すると乱れます。
③wollenberg(hilgenreiner)線
画像のCの線です。両側のY軟骨(寛骨臼に存在する、腸骨・恥骨・坐骨の接合部)を結ぶ線です。脱臼したときは骨頭がこの線よりも上に位置します。
④ombredanne線
画像のDの線です。臼蓋縁よりwollenberg線に下した垂線です。正常骨頭はこの線より内側に位置します。脱臼すると外側に移動します。
ちなみに、寛骨臼の関節面は月状面のみです。また、寛骨臼には大腿骨頭の2/3が入ります。この二つは模試で出たことがあるのでチェックしたほうがいいかもしれません。
参考文献:クスチョンバンク理学療法士国家試験問題解説2019