理学療法士国家試験対策につかえるブログ

理学療法士国家試験に使えそうな知識を大学院生の僕が紹介していくブログです

統合失調症について②

統失の細かい症状に行きましょう。

1.思路障害

連合弛緩

考えがまとまらない、話し方・考え方に統一感がない、文章のつながりがうまくいかない、支離滅裂

思考滅裂

連合弛緩が重度になったバージョン

言葉のサラダ

思考滅裂が重度に進行した状態、言葉のつながりがなく、めちゃくちゃ

言語新作

自分にしかわからない言葉等をつくる

思考途絶

思考が急に途絶えて続かない(うつ病に思考制止というものがあるので混合注意

国試でも狙われます

散乱

思考の混乱と興奮

 

自我障害

自生思考

考えが自然に頭に浮かぶ

例:突然、世界が破滅するという考えが浮かんだ

思考吸入

他人の考えが吹き込まれると感じる

思考奪取

思考が奪われると感じる

思考伝播

思考が他人に伝わっていると感じる

作為体験

他人に動かされている・操られている(させられ体験)

 

妄想

被害妄想

関係妄想

無関係なことに自分を関係づける

例:他人が笑いながら話しているのをみて、自分が笑われていると思う

注察妄想

観察・注目されていると感じる

心気妄想

身体に関する妄想

例:脳が溶ける、腕が抜ける

誇大妄想

自分を過大評価

血統妄想

高貴な血統だと確信する

例:自分は天皇の血をひいている!聖徳太子の血をひいている!

恋愛妄想

他人・異性が自分のことをすきだと確信する

 

ちなみに、妄想には一次・二次妄想があります

1.一次妄想

妄想気分→ただ事でない不気味な気分

国試では「不気味に感じられる」などのワードがキーワードになります

妄想知覚→知覚した対象に異常な意味づけをする

例:雨が降り始めたのを見て「親が死んだ」と感じる

国試では「~を見る・聞く」などがキーワードです

妄想着想→考えが突然浮かぶ、直感的に確信する

例:突然、「自分は世界を助ける運命にあるのだ」と確信する

国試では「突然」「根拠なく」「確信する」がキーワードです

 

2.二次妄想

被害妄想

誇大妄想

 

自我障害

離人症

自分が存在する実感がない、周りの風景に実感がわかない、身の回りのものが無機質に感じる

 

知覚障害

幻覚

考想化声

自分の考えが他人の声になって聞こえてくる

 

感情障害

感情鈍麻

無関心・鈍麻

多幸

満足していて爽快な気分

アンビバレンス(両価性)

同じ対象に対して対立する感情を同時に抱くこと

(ちなみに、西郷隆盛は統失だったかはわかりませんが、アンビバレンスなところがあったと思います。西郷隆盛大久保利通木戸孝允とともに廃藩置県を推し進め、武士の廃止に関わりました。しかし西郷は、同時に武士や武士道というものが好きで、それが明治政府に不満を持つ原因となり、明治六年の政変や西南戦争に繋がっていったのかな、と個人的に思います。)

 

意欲・行動障害

昏迷

意識障害はないのに意思の発動も行動もない状態

常同症

同じ行動や姿勢、言葉を繰り返す。

 

たくさん紹介してきましたが、「この分類にこの症状がある」という感じではなく、「統失には~という名前の症状があって、具体的には~という症状だ」というのを大腿頭に入れておけば割とスラスラ解けると思います。

次で統失は終わりです!